インスタグラムみたいな写真をいま、あえて本にする理由
どうでもいい、写真なんてあるのだろうか? では、どうでもよくない写真とは? そんな考察をめぐって始まった、鈴木心のどうでもいい写真撮影。
写真ワークショップ「超写うま」の主宰を機に、教える立場である自分も制作してみようとノリでつくったのが鈴木心の新作写真集『どう\でもいい』でした。
読者にして、ワークショップやオンラインサロン歴も長い、なんなら一緒に写真館まで立ち上げてしまったもりおか写真館の小川祐さんによる、どう?でもいい!ブックレビュー。
もりおか写真館の小川です。
まずポケットに入ってしまうサイズ感に、
スクエアで切り取られた写真。
まさに写真集版のインスタグラム。
写真はこれまで心さんが撮影されてきた、日常の数々。
時間が空いたらパラパラ眺めてみる。
組み合わせの意図が分かる部分と、分からない部分が混在する。
読解力を磨かねば。
写真とにらめっこしたり、休憩したり。
また環境を変えてみたり、
閉じたあと気になってまたすぐ読み返してみたり。
なんて言っても特別な出来事じゃなく、
誰でも自分の身に置き換えて考えられる日常の数々。
だからこそ何度も見直したくなってしまいます。
この一枚一枚の写真たちは、
写真集を目的に撮影してきたわけじゃないかもしれない。
でも組み合わせてみるとその写真に意味をもたらせてくれる。
いやもしかしたらどうでもいいことなんて、
ひとつもないんじゃないかと。
そのどうでもいいすら、誰かのさじ加減なのだから。
毎日、気にも止めず過ごしている1秒1秒が大切の連続なんだと、また写真集を見直しては自分に置き変えて考えてしまう。
今日が地球最後の日かもしれない。
なんて疑問を本気で考えている人がどれくらいいるか分からないけど、そこまで考えちゃう、この写真集は、どう、でもよくないです。
まだまだ読み足りないから、ポケットに忍ばせてまた明日も明後日も読んでみる。
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ポケットに入るくらいのサイズにぎゅっと詰め込んだ、2022年の夏から今までにわたる、どうでもいいスナップ写真集。
収録されなかった写真を含むRAW、現像済みJPGデータもダウンロードすることができ、デジタルデータ自体も解析&鑑賞することができる、アナログ写真集とデジタル教材という新たな試みです。
続編『あり\がとう』の刊行にあわせ、受注生産のみの販売だった『どう\でもいい』の再販も6/4(日)までの期間限定で受け付けています。どうぞお見逃しなく。
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本記事は、鈴木心写真学校のオンラインサロンで鈴木心が随時投稿しているコラムです。オンラインサロンにご参加いただくとすべての投稿を最新・最速で読むことができます。初月無料ですのでまずはぜひ、お試しから。
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(編集・山田友佳里)
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