写真を育てる、旅。
ずーーーーーーっと行きたかった土浦の花火大会!
ひょんなことから、日本最強を謳(うた)う長岡の花火大会に伺い、ふむふむと学習して、のぞむ、私の最も愛する土浦へ。(いうても2回目)
前回はNHK「美の壺」の、花火の撮影で。
あのときは、あえて、フィルムで撮影したんだったなぁ〜と。仕事なのにフィルムでというスリル感を楽しんでいた、、いまと変わらんか、、。
そもそも花火なんてちゃんと撮ったことないのに、どうする。そんなこと考えずに現場について、あれ?これ撮れてんのかな(マシンの動作じゃなくて、イけてる写真が)という一抹の不安が。
編集部がとってくれたビルの屋上は眺めがとってもよかった。でもこの単調なのじゃまずい。ふつーの写真じゃないか、、。
と意を決して、路上までおりてみると、一面の田園風景の中に明るい屋台の列、そして田んぼ中から、路上にすわって眺めるご近所のみなさん。 混んでいる、んだけど、都内のそれとは比較にならない、ゆったり感。
みんなぼんやり、眺めてる。
この独特の空気に前回もやられたんだっけって。心の中の空気が吹き戻してくる感じ。一方で、炸裂する花火は、ここは大会なので、得点があって、全国から花火師さんたちがつどって腕自慢。
上に飛べば、花火。 下に落ちれば、爆弾。
人間の最大の発明と言われる、「火」。
それは、人を生かしも殺しもする。使い方次第。
そう、世界の見方と一緒なんだ。メルカリで購入したチケットで、最前線の桟敷席を陣取りつつも、150分ある、演目のなかで、遠くのビルの屋上まで移動しつつ、撮影しつつ。
きっと昔は夏の花火大会もこんな感じだったんだろう。いまよりもよっぽど涼しくって、納涼的な存在だったはずだ。 夏という締めくくりを秋の風を感じながら、眺める。映画もテレビもスマホもない時代に、きっと花火は、みんなの気持ちに、ぽっと明かりをともすような存在だったに違いない。そして、みんなで眺める連帯感。人は一人では生きていけない、みんなで感じる、あの音と、光。
そんな花火と、火、そして光について、想う機会となった。
しっかし、あれ、どうやってつくるんだっけ?と、自分が撮影した本を急いでAmazonで注文するのでした。
本記事は、鈴木心写真学校のオンラインサロンで鈴木心が書きおろしているコラムを一部転載しています。オンラインサロンにご加入いただくとすべての投稿を最新・最速でご覧いただけます。
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