どうでもいい瞬間が、大切な記憶に変わる
ただ撮っておけばよかった、じゃなくて
20年も写真をやっていると、撮っとけばよかったという後悔よりも、撮っておいてよかった、ということがとても多い。あのときはがむしゃらに撮っていたけれど、でも、もうあの瞬間は二度と来ない。
これは、写真に写っている物の話ではなく、写真を撮ろうと思った自分自身の話。
森山大道にまけねぇぞ、畠山さんみたいな写真家になるんだ〜、あの日のあの感情が、写っている物とは関係なく、写真の中に宿っている。
それを見て、あの日があったから、今があるんだなぁ〜なんて、思い出のアルバム化していく。だから。
写ってるのは物じゃない、自分だ。
それがあるからこそ、どうでもいい写真が本当に大切だと思える。どうでもいい時にこそ撮るべきだし、そういうときこそ自分の感情を覚えていない。
なんで撮ったんだろう、何を撮ったんだろう、と振り返る日々が、愛おしい。
撮らないと、なんにもはじまらないよ
そのためには、まず撮ること。質じゃない。あっ、を撮っておくということからはじまる。ワークショップの課題だって思い出になるし、家族をモデルにしたテスト撮影だって、家族の記念になる。
ぼけじじぃになって、なんにも思い出せなくないかもしれない。そんな遠くの未来を見て、今目の前の風景を見たときに、どうでもいい は どうでもいい にはならない。
人は忘れる生き物、だから、それだけは忘れないでほしい。だからこそ、まずは写真を撮ろう。なぁーんて、フィルム写真と格闘する日々。
(写真と文:鈴木心)
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(編集:しまづこうたろう)