写真家でないと写真集はつくれない?
私たちのワークショップは、作品をつくったことがない方が大半を占めます。そもそも写真のお仕事をされていないこともしばしば。それでもワークショップで初めての作品づくりをしてみて、たった3ヶ月で驚くほどの思考力と表現力を発揮されます。
「鈴木心の写真がうまくなっちゃうワークショップ|ベーシック」の体験記のなかでもとりわけ多くの方に読んでいただいている、こちらの記事。
岐阜でフォトグラファーとして活動する市川美幸さんは、アーティストのライアン・マッギンレーの写真集をもとに、地元の子供たちの「自由」をテーマに作品をつくりました。当ワークショップの傑作のひとつです。
数十枚の写真をまとめる制作は、テクニックはもちろんのこと、一番は思考力のトレーニング。自身の制作体験をもとに、現在はティーチング・アシスタントとしてワークショップをサポートしていただいている市川さんが、その過程をシェアしてくださいました。
修了制作を振り返ると、4限のあたりで「憑依」する写真家さんが決まったとき、すでに決まっていた同期のみんなから出遅れたことに焦りを感じていました。
そこからは写真集を購入し、ネットや雑誌などの文献を読み漁り、ライアンの生い立ちや作品について調べ読解、模写の毎日! どこへ行くにも、カメラ写真集をセットで持ち歩いていました。借りものだと傷つけてしまうので購入して。
手が止まること、何もできず時間だけが過ぎることが怖くて、四六時中撮っていました。どうしても撮れないときはライアンを調べ、少しでも自分に取り込めるように読解考察を繰り返していました! 写真も言葉もアウトプットな日々でしたね。
ということで、当時書いていたノートのほんの一部を大公開!
ライアンの作品の性質から撮影に取り込めるキーワードを出したり。
ライアンの幼少期を調べ、自分と共通している部分や、共感に繋がる部分を探したり。
自分で作品のテーマに決めた「自由」について。使い慣れている言葉だからこそ、「自由とは?」を何度も問い直し、マインドマップを広げていきます。
なんとなくで撮った写真が伝わりにくいのと同じく、言葉のピントもバチッと合わせて、伝えたいことを明確にするために必要な作業でした。
憑依の段階での試行錯誤や、絵づくりのイメージを書き出したり。この読解考察を、課題を提出しているインスタグラムで撮影した写真とともに投稿し、心さんとティーチング・アシスタントさんに見ていただいてました!
今回の写真集づくりで大切なことは、
一人の写真家の生い立ち、思考に至るまで深く知る
徹底的に自分に取り込む
自分のテーマを自分の言葉にする
何より手を止めないで写真撮っていきましょー!
市川さんの写真集はこちら
写真の解像度より、眼と心の解像度を上げよう!
あなたらしさへの近道は、高い機材を買うよりも、伝えたいことをもっと写真で表現できるようになるトレーニングと、人に見せる機会です。
写うまベーシックは、3ヶ月間のグループワークショップ。鈴木と、ティーチング・アシスタントと、同期の仲間とコミュニケーションをとりながら進めるから、撮影技術以上の表現力と思考力を養うことができます。
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この他にも、全国ツアーの最新情報は鈴木心写真館のPeatixイベントページで更新中です。
(編集:山田友佳里)