写真は「撮る」ではなく「観る」からはじまる。
鈴木心の写真がうまくなっちゃうワークショップの修了生たちによる体験レポートを公開しています。今回は、写うま4期元祖クラスの福田史緒さん。
「写真が好き!」から写真館に就職したけれど
写うまに興味をもったのは、専門学校などに通った経験がないまま写真館に就職したので、あらためて基礎から写真を学びたいと思ったからでした。
参加を決めた当時、私は写真館業務のなかで、日々目まぐるしく、とにかく目の前の業務をこなすことに精一杯でした。学生時代の「なんとなく写真がすき!」という原動力だけでは、仕事をしているうえの手応えも自信もつかめず・・。
「これって日々成長できてるのかな??」
という感じだったので、一旦自分の写真の根本を冷静に振り返りつつ、基礎を固めようと思いました。
鈴木心さんをインスタで元々知っていたことに加えて、写うまでは「写真集を読む」ことを大切にしていると書かれていたことも、私がいままでおろそかにしていた「写真の本質」を学べそうだと思えたことも受講のきっかけでした。
ワークショップ中の課題はこちらのレポートで!
参考にしたい写真家との共感ポイントを書き出してみる
基礎練習課題を終えて、修了作品づくりでは、ヴォルフガング・ティルマンスの写真集を参考にしました。なぜ彼を選んだかというと、共感を覚得るポイントが多かったから。
ファッション好きなところ
好きな(気持ちいいと感じる)色味
自然な(脚色しすぎない)ポートレートが好きなところ
人とその周りの文化が見える写真を撮るところ
植物好きなところ
どこか痛みを抱えつつも、それを重すぎない表現に昇華してるところ
観察が一番大切な出発点
写真家と作品を深堀りしていく
3月に、表参道のエスパス ルイ・ヴィトン東京で開催している展覧会「Moments of life」へ。実際に生の作品を見ることができ、ティルマンス独特のレイアウトまで体感できました。
さらに作品集を購入、書籍やWebでのインタビュー記事などを読み、絵づくりと思考の関係を探っていきながら、撮影を進めました。
なぜ写真集を「読む」ことが写うまで一貫して重要視されているのか、課題が進むごとに、また終わったいま、どんどん腑に落ちてきました。観察が一番できているつもりでできていない、難しいことだと今でも痛感しています。
正直、ひたすら観察して、基礎練やフォームを真似することが苦痛に感じることもありましたが、そのなかで成長のとっかかりがつかめたり、自然と自分らしさがわかってきたりしていきました。
写真があればどこへでも飛び込んでいける。
再び基礎に戻って模倣、仮説立てて検証をして自分の写真がどう変わったかを定点観察したいです。毎日の仕事のなかでそれが思うようにできたら、どんなに自分が変わっていくのだろう、と思います。
また、課題きっかけで、街ではじめましての方に声をかけることのハードルがグッと下がって(それまではめちゃ苦手でした)、会話きっかけに「うちの商品を撮ってほしい」などとお声をかけてもらえるようにもなりました。
今後も技を磨きながら、自分の手足を使って飛び込める場所、動ける世界を広げていきたいです。
少し硬くなってしまいましたが、、改めまして、鈴木さん、山田さん、竹田さん、一緒に参加したみなさまありがとうございました。
さまざまな写真家の作品を観るなかで感じた「好き」が、自分らしさを見つける手がかりになる。「なんとなく」が「確信」に変わることで、自分が写真で伝えたいことにピントが合うようになる。自分がわかれば、人にだって伝えられるようになるのです。
写真が好きだけど自信がもてないという方は、まだちょっと「ピントが合わない」だけ。写うまであなたの「眼」をクリアにすれば、もっと写真が好きになる。もっと写真がたのしくなる。写うまなら、たったの3ヶ月で変われます。
このレポートは、鈴木心写真学校のオンラインサロンにご投稿いただいたものです。いろんなレポートを読んだり、雰囲気をのぞいてみたりしたい方は、まずはオンラインサロンからお試しください。初月無料でご利用いただけます。
(編集・山田友佳里)