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「写真がうまくなる」の向こう側にあるもの

Webの記事や動画で簡単に自習できるべんり〜な世の中ですが、理解したと思っても実際やってみたり人に伝えてみると、案外うまくいかないことってありますよね。

今回の #現場体験レポート は、教える立場の視点をもちながら「鈴木心の写真がうまくなっちゃうワークショップ(以下、写うま)」に参加してくださった武藤さんです。

写真だけじゃないことを学ぶワークショップ。

こんなに写真が好きになるなんて。
写うま1期オンラインクラスに参加した武藤祥平です。たった3ヶ月全6回のワークショップですが、これほど自分や表現、そして写真について向き合ったことはありませんでした。

ワークショップの内容は過去の 記事に詳しく書かれてますので、そちらにお譲りするとして、この3ヶ月で自分がどう変化したのかレポートします。

このワークショップを受ける時に自分の中では、写真よりも映像制作に活かすために写真の知識や技術を学びたい、自分が講師という仕事をしているからこそ鈴木心さんの共育について学びたいという、どちらかというと写真以外のことを学びたいという欲求のほうが強かった気がします。

しかし、写うまの3ヶ月を終えて、写真を撮ることも見ることも大好きになりました。そして、想像以上に多くのことを学ぶことができました。

武藤さんのレポートより
武藤さんの修了作品

守〜まずは教えを守る〜

写うまの学びはまさに守・破・離。
目の仕組みやカメラの使い方を学びながら、写真の基礎や表現を学んでいきます。

ただ写真を撮ればいいわけではなく、タイトルも必ずつけなくてはいけない。これが毎回大変(笑)。いつもと違う頭の使い方をするので本当に大変です。。毎日3セット。

「量のない質はない」の言葉通り、まるで千本ノック。課題として提出する写真は数枚ですが、裏では何十枚もの写真を撮り、愛のある厳しいフィードバックを受けながらひたすら写真を撮りまくります。

他の人の作品を見ながら、「この発想はなかった!悔しい!」「めっちゃ頑張ってる…やばい!」「大変ですよね…分かります(涙)」など直接会ったことはないのに、お互いを感じながら切磋琢磨しあいました。

武藤さんのレポートより
武藤さんの修了作品

破〜発展する〜

カメラや目の仕組みが理解できたところで、今度は写真を読み、模倣します。心さんのYouTubeやnoteでも度々でてくる「写真を読む」という言葉。いまいちどうすればいいのか分かりませんでしたが、「守」で学んだことを使えば「読める! 読めるぞ!」となります。

そこからは模写。ただ真似ればいいわけではなく、作家性までもトレースして自分の中に落とし込んでいきます。この段階でいろいろ迷います(笑)!

経験が未熟なぶん間違った方向に突き進んでしまいがちですが、ちゃんと心さんが方向を教えてくれます。これは本当にありがたかった。写真家のインタビュー記事や映像も見ながら、作品に込められた想いや撮り方のこだわりなどを真似していきました。

武藤さんのレポートより
武藤さんの修了作品

離〜作家性+自分の個性でオリジナルへ〜

基礎を身につけ、作家性を憑依させた段階でいよいよ自分の写真集づくり。お手本とする写真家の写真を自分の個性というフィルターを通して撮っていきます

僕は中野さんの写真集『TOKYO NOBODY』をお手本に選びました。中野さんが自分が育った東京という街を被写体にしていることに着目し、自分も学生時代や現在講師の仕事でも訪れている蒲田を被写体に選びました。

撮影方法もオリジナルにならって長時間露光一発撮り。デジタルなのにフィルムカメラのように扱うという頭の悪いことをやってました。そこまで真似しないと作家性をトレースできないと思ったんですが、かなりしんどかったです・・オススメしません(笑)。

時には挫けそうになり、何のために頑張っているのか分からなくなりましたが、それでも湧いてくる熱量は仲間や心さん、運営の方たちのサポートがあるからでした。

写うまの中では、唯一最初から最後まで一人の写真家を掘りこんでいきました。自分の不器用さと仕事の忙しさから他の写真家さんまで手を出せないというちょっと消極的な理由もあったのですが、これが結果的に自分にハマってました。

武藤さんのレポートより
武藤さんの修了作品

うまくなる写真を、誰かがちゃんと見てくれている。

ここまで分かりやすく、そして自分の成長を体感・実感できるワークショップもないと思います。自分の写うまは終わりましたが、写真の道は始まったばかり。これからどんな写真が撮れるかワクワクしてます。

実は先日、自分が大好きな洋服ブランドの方から写真撮影の依頼をいただきました。写うまの課題や制作の写真を見て声をかけてくれたそうです。まさかこんな日が来るなんて。これから参加するみなさんも楽しんでください! 終わったときには人生が変わってることは間違いないです!

武藤さんのレポートより

広がってはじめて、「学び」になる

武藤さんは、写うまが終わってからも自主的に写真を読解したり、写うまの続編である撮影スタイルワークショップも自身で映像を制作しながら取り組んでくださいました。学んだことを伝えるのもワンセット。「共育」をいつも体現してくださっています。

自分が知見や経験を独占することをで価値を得ていくのではなく、誰かと共有したところから「学び」として自分の一部になっていく。鈴木心の写真学校も、鈴木心写真館も、写真を通してお互いを知り、共有していけるよりよい「共育」をこれからも目指します。武藤さん、ありがとうございました。

修了生のみなさんの作品と声はこちら

武藤さんをはじめとする、修了生たちの作品と声や写うまの概要をスライドでご紹介しています。ぜひご覧ください。

【2023年】鈴木心の写真がうまくなっちゃうワークショップ !

これまでの参加者レポートは #鈴木心の写真がうまくなっちゃうワークショップ で随時アップしています。

そのほか、鈴木心写真学校のワークショップに関するお問い合わせは〈 fc@oneis.jp 〉までお気軽にどうぞ。

(編集:山田友佳里)

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