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カメラ超初心者が写真集をつくれるのか?

写真を始めたばかりの方が最初に受けるワークショップで多いのが、カメラメーカーが主催する写真教室。もちろんカメラを熟知した講師の方が教えてくれる安心感はあるのですが、メカの操作に重点が置かれがちです。それも重要ではあるのですが・・。

カメラをさわることと、たのしく写真を撮ることは似て非なる。鈴木心写真学校のワークショップの中心にあるのは、写真がたのしいこと。

2024年10月で11期を迎える「写うまベーシック」はとにかく年齢の幅が広い! 今回のレポートは、パートナーさんと還暦の節目に鈴木心写真館を訪れてくださったことをきっかけにワークショップを受けることになった小川みかさんです。

写真:鈴木心

できるかどうかではなく、やるかどうか

写うまベーシック9期修了のミカスキーことおがわみかです。
私が、まさか写真集を作るなんて想像もしていませんでした。この3ヶ月間は私の人生の中で大きな起点となり、「撮影の心さんマインド」にダイレクトに触れて衝撃を受けました。

これは単に写真撮影のテクニックだけでなく、物の見方や生き方にまでつながるもの。私にとってこのワークショップは人生のBEST3に入るほど興味深い体験となりました。

私が鈴木心写真館と出会ったのは5年前の郡山での出張写真館でした。そして今年2024年3月に通用予約の撮影を体験し、その場で盛り上がりワークショップ参加を決意しました。

それまでの私はずっと写真を撮るパートナーの傍観者。まさか自分が撮影する人になるとは・・・。まさに青天の霹靂。

(こちらのアツいエピソードは以下の記事に!)

頭で覚えない、身体が覚える一生物の撮影術

最初はカメラの操作もわからず、専門用語にも戸惑いました。
「絞り」とは何か、「ボケる」とはどういうことか、全くわからなかったのです。

投稿した写真に対して「水平垂直中心どこ〜?わからんね?」や「コツコツ筋撮れ(トレ)して〜」と心さんから言われていました(当時はできない自分に落ち込んでいました)。

「水平垂直中心」がなぜ大事なのか。
水平垂直に撮ることは情報整理をすることであり、写真を見やすくすること。中心は、見てほしいところを表すために重要。私には見せたいものが曖昧で、繰り返し指摘されていました。

「コツコツ筋撮れ」とは、とにかく撮ることの積み重ね。最初は、よくわからず撮ることもできず、その場しのぎの写真ばかりでした。

ワークショップ始まったばかりの頃は、主題にしたい被写体がぼんやりとしていて伝わりづらい写真。

いくつもの支えがあって

『水平垂直中心の泥沼』で溺れていた私。ティーチング・アシスタントとのフォローアップミーティングは大きな助けとなりました。市川 美幸 (みゆみゆさん)はMTG_B終了後、さらに2時間「水平垂直中心」の補講をしてくださったのです。写真を見ながらわかりやすく丁寧に教えてもらいました。

そして、同期のみんながいつも励ましてくれました。引っ張り上げてもらったのも同期のみんなのおかげ。

そんなある日、「絞りの写真」をようやく撮ることができたのです。これは同期の応援とTAみゆみゆさんのおかげ。ついに筋撮れの効果が現れた瞬間。それまでのボツ写真は数知れずだったので、初めての成功にひとり喜びました。

そこから何かが変わった感じがしました。撮影するときに必ず口に出していた「水平垂直中心」や「コツコツ筋撮れ」という呪文が徐々に効いてきました。

鈴木心写真館のお手伝いでは同期とも会うことができ、実践レクチャーをしてもらい腑に落ちたこともありました。

絞りを変えると伝わる情報が変わる課題。見せたいものを中心に置き、正面をとってピントを合わせる。シンプルだけど、写真を見てくれる人に伝わりやすくなる配慮があるとないとでは全然違う。

写真のA5ランク、アンドレアス・グルスキー

修了制作は参考にする写真家と写真集を1冊決めて、技術や思想をトレースしながら自分の身近に置き換えて撮影するというもの。最初は川内倫子さんの光あふれる作品に憧れていました。

修了に向けての課題はヨドバシカメラでの撮影から始まり、ビックカメラやドン・キホーテで「物の集合体」に魅せられて撮影場所を広げていきました。心さんから『アンドレアス・グルスキーっぽい』とコメントをいただいたのがきっかけとなり、初めて聞く写真家グルスキーを調べまくりました。

自ら生まれて初めて写真集を購入。届いてからは、ずっとずっとそれを眺めて、グルスキーの写真にどハマり。大好きで大好きで憑依したい。そもそもどうやって撮るんだろう? なんて考えていたら、修了制作はグルスキーしかない!!という流れになっていました。

ティーチング・アシスタントさんの計らいで、過去にグルスキーを参考に作品をつくった修了生にお繋ぎいただき、貴重なお話を伺うことができました。先輩の修了制作は緻密でグルスキーそのもの。ずっと観ていられる作品に感動! グルスキーは「水平・垂直・中心」が重要でパース補正もしっかりとの助言。まさに、このワークショップで一番最初に習ったことでした。

遠景もこんなに美しく!3ヶ月の変化がすさまじい!

何歳だって、写真はたのしい!

私の修了制作は「グルスキーが新潟を撮ると!!」というテーマで取り組み始めました。グルスキーの写真は壮大なスケールと緻密さ、そして合成の要素も多く含まれていますが、今の私には合成までは無理。私らしいグルスキーを探しに新潟市内あちこちに出かけました。

お米・お酒・日本海・信濃川・萬代橋・ビッグスワン・・う〜ん!新潟らしさってなんだ???グルスキーが来たらなにを撮る?? 朝から晩まで頭の中はグルスキー。

そして、グルスキーに憑依してできた写真集「N_City」が完成しました。心さんからは「これからも好きなものに向かって撮っていくといい! 写真に年齢とか関係ないんだと思ったし、センスも年齢は関係ないんだー!遅いって写真にはないんだと感じた」とありがたいコメントをいただきました。

今、写真を撮ることが楽しくて仕方ありません。伝えたいものをどう伝えるか、どうすれば伝わるかを考えることがおもしろすぎです。ここからスタートとも思っています。このワークショップに出会い、学んだ時間とご縁は、貴重な体験で幸運でした。

最後に、超超超初心者の私をここまで導いて心さん、TAさん、同期のみんな、スタッフのみなさん、側で応援してくれたパートナーに心から感謝しています。

写うまベーシックは、本当に素晴らしいワークショップです。名前の通り、3ヶ月で写真がうまくなれます。カメラの電源スイッチすらわからなかった私が、写真集を作れるまでになったのです。もう地球上の全ての人に受けてもらいたいと心から思っています!

眼が変わる、心が伝わるワークショップ

これまでに150名以上が受講! 年齢も、写真の経験も一切問いません。写真で伝えたい、写真をもっと楽しみたいという気持ちと、今お持ちのカメラがあれば大丈夫。

鈴木心写真学校を初めてご利用の方は、受講終了まで当校のオンラインサロンを無料でご利用いただけます。サロンメンバーの多くはワークショップ修了生ですので、不安なことはいつでも質問できる最高の環境。全国の写真仲間と学びあいませんか?

鈴木心のワークショップをまずは体験してみたい方は、全国各地で開催している「鈴木心のやさしい写真教室」へ! 教室にご参加後、写うまをお申し込みいただける方には、教室参加費を全額バックするクーポンをご用意しています。

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(文・写真:小川みかさん、編集:山田友佳里)

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