たった一瞬の撮影で、全力を出し切るために。
昨日の撮影は、久しぶりに全力でした。全力でした。
府中と狛江のどんと焼きに行き、クリスマス振りに大きな焚き火を眺めて改めて火って、文明なんだなと、人類の歴史なんだなぁと思いました。当たり前ですが、二足歩行だから、道具を使い、火を使えた。そして僕たちは、文明を生み出し始めたのだから。
その先にカメラというものがあり、また火を撮っている。なんとも。
火に思うこともあるのですが、今日は昨日の撮影について少々。
全力って何っつー話なんですが、自分の持てる力をすべて出し切るという意味です。それは無限大にではなく、限られた時間の中で。
生きることには時間の制限が必ずある。そして撮影の場合はみんなの時間がある。それの制限を逆算しつつ、その場でできる最大のクオリティを実現する。
僕の問題は、そのクオリティを現場でやりながら探すというところ。ふつーの広告仕事の場合でも基本的にはロケハンはいかない、スタンドイン(役者さんの代役)もつかわない、ライティングのシミュレーションのテストもしない。ぶっつけ本番。
だからこそ、出せるパフォーマンスがある。スポーツするときの筋肉量以上の可能性みたいな、脳みそが自分の肉体の限界を越えさせようとするイメージです。ありますよね、火事場の馬鹿力という言葉が。あれはよく本当だ、と言われるように、自分の限界を越える、それが撮影現場の醍醐味だと思っています。
もちろん事前に脳内であれやこれやの計算はする、だけど、やっぱ本番じゃないと見えない。今回なんて、コンセプト、振り付け、ロケハン、テスト撮影3度、しても見えなかった。でもやれるだけはやったのだから、現場では越えられるだろう、そんな期待と不安もあった。
そう、篠山(紀信)さんが言っていたと聞いたのは、篠山さんでも撮影は緊張するという話だった。それをだいぶ若い頃に聞いて安心した記憶がある。てことは役者さんだって緊張するし、写真館だって。だから、緊張しない周到な準備をしておけばいいだけのことなのだ、と。
この準備というのが、技術や教養、そして下見や計画のことなのである。イベント企画や皆様の仕事がそうであるように、周到な準備と危機回避のロードマップができていれば、大抵のことは揺るがない。撮影のコミュニケーションやテクニックだってそうだ。
そんな準備が8、9割を占める。それは撮影でも一緒だ。ということで、言いたい放題言っちゃったけど、その全力を出した、後の始末が悪い、、、、。脳みそが完全にオーバーヒートするので、中華街でラーメンをたべて、本牧でハンバーガーをたべて、温泉に入って、サウナに入って、強制スリープ、、、、。その日は、データにはあえて触らない。
んで、翌朝パソコンを開けて、びっくり。え? こんな感じだったっけ、、、と。良い意味で。オーバーヒートしていて、客観的に見れなかった昨日の映像や写真がキラキラ光っている、今日は、、、。そういう、心動く写真は、安心して、なかなか作業に入れない、のだけど、、、前回はそれで締め切り地獄をみたので、早めに作業しよっと。
もうすこし皆様にお見せするのにはお時間をいただきますが、そんなこんなでOEDZ(@oedz1603)の2nd、、、お楽しみ! 修羅場すぎて、スタッフの記録写真はなさそうです!
鈴木が全てをかける、みんなが撮影できるOEDZの1st VIDEOご覧ください〜。
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本記事は、鈴木心写真学校のオンラインサロンで投稿された内容を一部転載しています。
(文:鈴木心、編集:高橋慈郎)
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