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撮影の心構えは、ウルフルズが教えてくれた

写真館(写真の仕事)のブランディングを考えるワークショップで、
「ウルフルズ、聞いてみたらいいんじゃないですか?」

と、提案してみて、あれ?と振り返ったら、大量の思い出がどわっと出てきて、今朝から大変です。

写真:鈴木心

多くの方が「ガッツだぜ!!」や「バンザイ」以降の活動をウルフルズだと思っているようですが、実はそれまでのロードマップが実に面白いのです。

かつて、真心ブラザーズの桜井さんにお話しを伺った時に、東京で全盛を極め、関西のライブハウスで対バンになった当時のウルフルズの勢いと、お客さんの勢いに、慄(おのの)いた、と。デビューが決まり、これが東京にやってくるのか、、、と。

しかし、上京後は思うようにヒット作に恵まれず、契約解除最後の作品となる機会に、小室哲哉さんがディスコっぽいのやってみたら?とこぼしたことを真に受けて生まれた「ガッツだぜ」と「バンザイ」で、一発逆転。まさに、ソウルフルを起源にもつウルフルズらしい転機となり、今に至ります。

写真:鈴木心

当時、僕はまだ中学生。地元福島の深夜の天気番組かな、音楽番組かな、でPVをたまたまみかけた、それが「SUN SUN SUN’95」という曲。いったいいつの時代の曲なのか映像なのか全く未知でありながら、当時ビジュアル系や、ダンスミュージック基調の楽曲はチャートをせめぎ合う中で、超違和感と、個性を感じ、速攻でレンタルに走った(なつかしい)けど、そこにはなく、EPを購入した、、んじゃなかったかな、、。

とにかく今見ても映像のクオリティと、ストーリーが容赦ない、、、、。世界観を展開している。たしか音楽を途中で止めた初めてのPVなんじゃなかったかな、これ。

写真:鈴木心

そして大阪に行きたくなる、「大阪ストラット」。途中ビートが半分になり、関西弁ラップというか、早口というか、この怒涛感。んで、路上かよ!と、大阪に恋焦がれた、、、つい先週同じ場所いったけど! このなにわ感、もうなくなっちゃったんだなぁ〜って。

そして長回し一発撮影の「すっとばす」。これも、おそらくテンポと同じ進み方のリズムになっているので、何度も何度も現場で歩数を数えて、段取りされたんだろうなぁ〜と。どこまでがリアルで演出なのか、もはや、わからない、いや、わからなくてもいいや! と、のめり込む、大阪独特の世界観。

そして、原点。西のブルーハーツと言える、超絶エモい、低予算な一曲。

この辺りを振り返ってみると、いまの自分の映像のルーツってここにあるんだなぁと。気合いでいく、というか、予算よりもアイディアの方がよっぽど、ひっくり返る。当時田舎に住んでいた僕はこの映像集(『ウルフルV』というMVビデオテープ)を毎日毎日観ていたことを思い出しました。

写真:鈴木心

そして、それから、15年以上経って、ウルフルズを撮影する機会に恵まれ、高校生のときに購入したウルフルBOXという、レコードボックス(当時は再生環境持ってなかった、いまでも聞いたことないけど!)を持参し、それに、みなさんのサインをいただき、一緒に記念写真も撮らせて頂く(その写真は実家に飾ってあったような)甘えっぷり、その思いを成就させたのでした。

写真:鈴木心

鈴木の個人的なおすすめは、最初期の『爆発オンパレード』というアルバム。これは、サブスクでもきけるのですが、CD版は、すべてトータスさんの手書きなのです。ほら、写真館も、手書きでしょう?ここからきてたのかな、って思いました。

なんか意外と自分の中には、ウルフルズ、根差しているんだなぁと。もっと話せそうだけど、今回はこの程度に。ぜひみなさまも、『ガッツだぜ』、以前のウルフルズ聞いてみてください。この年になったからこそ、ズシンとくるもの、あるなぁ。

写真:鈴木心

今日のお写真:ライカみたいな、A7S写真

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(写真・文:鈴木心、編集:高橋慈郎、山田友佳里)


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