フイルム写真よ、さようなら#5「食は自然光で撮る。絶対にだ。」の巻
ズバリ、美味しい写真の秘訣は
1、自然光
2、そして逆光
3、目で見た以上にアップ
この3点のみ!
先日発売された前田まりこさん著「ブッダボウルの本」(通称マリデリでふるまわれるベジボウルのレシピ本です。)はこの3つを踏まえ、撮影しました。
僕はかれこれ8年毎年断食をしていて、食に対してはとっても気にし〜なので、この撮影のお話をいただいた時には勝手に運命を感じたのです。
そもそも僕が会社にいた時には、食撮影のチームでアシスタントをしていました。社歴の長い中島敏夫さんの撮影のお手伝いをさせていただいていて、中島さんの自然光の食の撮影は、ピント、絞り、アングル、から自然光の使い方まで、骨の髄まで沁み込んでいる、そんな超超超影響を受けたアプローチ。
中島さんからの影響は撮影ノートに譲るとして、撮影の仕事をし始めて12年。ようやく食の撮影にめぐりあったのです。中島さんが見ても、喜んでくれるような写真にしたい。そんな裏テーマを元に、
撮影はすべて自然光です。
撮影風景と実写を比較してみましょう〜!
撮影地は二箇所。まずは編集の北尾さんの自宅マンション窓際。
そしてマリデリが出店しているエンジョイハウスの窓際。
逆光加減が重要です。日常的な窓際ですが、こんな感じに写ります。ちなみになぜ逆光かというと、食品の質感、ぬめっとしたしシズル感を表現するためです。
この、ぬめっと(を静流(シズル)と呼ぶ)感、が美味しそうに見える大切な要素なのです。!
逆光を狙うために全ての写真は手持ちで撮影しました。
カメラはソニーα7S、レンズはSEL2470Zのテザー撮影です。
目で見るよりも大きく、美しく、そしてできるだけ安く!
撮影機材が多かったり重かったりすることは身体に負荷をかけます。できるだけ少なく、軽くすることが、より自由なアングルの獲得につながる。だから僕はずっとA7S。そしてレンズは一本。でも近づきたい!そんなときにはこれがオススメです。
クローズアップフィルター。フィルターの一種ですが最短撮影距離を短くしてくれます。簡易的なマクロレンズのような存在。
レンズの先につけるだけで、、、、、、
この距離が、
ここまで近寄れます。これで簡単に
目で見た以上にアップ!
の写真が撮ることができます。今回は僕のテーマとしてただのレシピ本ではなくって、
「ブッタボウル惑星の探索」グラビア写真
という設定をしていたので、できる限り寄って寄って、寄りまくることで見えてくる素材のミクロ感、とそれに相対する関係として料理の引き写真を見せることで、作る人と作られる人の2つの視点をもたせました。深い!たとえば、
だったり、
だったり、
とこれ以上寄れない惑星の地面レベルの写真と、惑星を空から眺めている写真を行ったり来たりします。
さて、長くなってしまいましたが、最後にまとめます。
ズバリ、美味しい写真の秘訣は
1、自然光
2、そして逆光
3、目で見た以上にアップ
この3点のみ!
もちろんマリさんの、レシピもたっぷり。
見てよし、撮ってよし、作ってよし、のブッダボウルの本、是非ご覧になってみてください〜!と、宣伝に着陸しました。あ、マリさんのお店は恵比寿に出店しています。
是非お店にカメラを持って行って、撮ってみてください〜!
そして帯には鈴木が唯一履歴書を送ったフォトグラファー藤代冥砂さんの奥様、田辺あゆみさんのお言葉が。こんなところでご一緒するとは、、、、、とひっくり返ったお仕事でした。