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写真がうまくなるために、長く苦しい時間を過ごす時代は終わりにしたい。

「学校は何のために行くの? 何のために勉強するの?」
幼い頃、こんな疑問をもった人は少なくないはず。目的がないまま、義務だからと枠に入れて十数年過ごし、いざ社会に出てみれば使い方がわからずに忘れてしまうことばかり。

写真学校も同じ。なんとなく一通りを学んで1、2年を費やし、卒業後は限られた進路で、長く生活も厳しい下積みを経ないと仕事にならない。「写真家」や「(商業)フォトグラファー」が写真の仕事の頂点だという認識。

こんなに多様な時代に、写真は不自由でいいんだろうか。

自分がしたいこと、伝えたいことにそのまま活かせるよう、3ヶ月で写真がうまくなるワークショップを立ち上げて2年。

写真のレベルも、暮らす場所も、職業や年齢も違う100名以上の方が受講してくださいました。今回は美容師の藪内洋介( @yabuuchinophoto )さんのレポートをご紹介。

写真でお店のことを知ってもらいたくて。

普段は三重県の片田舎で美容室を経営しております。田舎の美容室もオーバ
ーストア状態、おまけに少子化の影響もあるのか人気低迷なのか、美容学校からの新卒生が減少傾向で、求人のためにサロンブランディングの重要性をひしひしと感じています。。そこで。

写真でお店の雰囲気を伝えたい!
ただ、、 いい写真ってなんだっけ??

調べてみると、鈴木心写真学校のホームページがヒット!!
しかし、興味はありながらそのまま2ヶ月放置。。

だって、、 場違いだったら? とか、そもそも僕がついていけるのか? とか不安が頭をよぎって、ぐるぐるぐるぐる。
ただ、運営の方のメールでの親切なご対応に意を固め、特にゴールを決めず、 3ヶ月とりあえずみんなについて行こうとだけ決めてスタートするのでした。

写真:藪内洋介さんの修了制作より

基礎写真力を鍛えるトレーニングとは?

1限目の水平垂直構図から、すべてが課題でした。
今まで何を考えて撮っていたんだろうというぐらい、漠然とシャッターを切っていた自分に気づきました。

カメラのファインダーをのぞき、
主題となる被写体に対して水平垂直に構え、
フレームの中心に置く。

シンプルなことなのに、全然上手くできない。
ただ、悩んでいる暇はない。だって今日もインスタグラムに写真を投稿すれば、心さんからのレビューがあるのだから。

とにかく毎日カメラを持って、あれこれ探し回る日々。 すごく上手に課題を提出していく同期の存在に焦りながら、みんなの作品をお手本としていろんなアイデアが生まれ、大変でしたが充実した楽しい時間でした!!

インスタグラムレビュー例(これが3ヶ月ほぼ毎日!)

写真のこと、何も知らなかった!

写真家のことも知らなければ、評価されている作品も知らない、なぜ評価されてるのかも全然わからない。心さんが仰っていた、野球選手になりたいのに野球選手の事を全然知らない状態。

3ヶ月間とにかく、おすすめされた写真集を読み、写真に関する本や写真史について調べたり、図書館へ行ったり。 知れば知るほど楽しくなってくるし、見え方も違ってくる。

感動できることが多くなるって、とても幸せだな〜って。 そんな勉強の仕方を学べるのも、このワークショップならでは。

写真:藪内洋介さんの修了制作より
写真:藪内洋介さんの修了制作より

写真の学びが仕事とつながった

カメラ=眼のピントは1点だということ!!
そして言語化すること!!
それに尽きると思います。

心さんのレビューでよくある
「どこだ〜〜??どこなんだ〜??」
という言葉。

ヘアデザインにも通じることですが、どこがポイントなのか?(ピントなのか?)。人に伝えるときになんとなくでは誰も感動しない、自分が何を良いと思ってシャッターを切ったのか? フレーミングしたのか? それをきちんと理解する=言語化して伝えられる。

今まで、周りの反応をうかがって善し悪しを決めようとしていた自分とはおさらばです。まだまだ咄嗟の判断に躊躇(ちゅうちょ)することはありますが、撮れた写真はお気に入りで、自分の言葉で人に伝えることができるようになってきたと思います。

自宅を「桂離宮」に見立てて撮る?!

僕の修了制作は心さんの勧めで、石元泰博さんを参考にしました。

《石元泰博(いしもと・やすひろ)》
1921年サンフランシスコ生まれ。3歳で両親の故郷である高知県へ移住、1939年に18歳で再度渡米。
1948年、シカゴのインスティテュート・オブ・デザイン(以下ID)に入学し、アーロン・シスキンやハリー・キャラハンらの元、ニューバウハウスの教育を受ける。
1953年に写真家として訪日。シャープで理知的な石元の写真は、当時、新鮮な驚きを持って迎えられたという。この年、代表作のひとつである「桂離宮」を撮影する。石元作品の特徴とも言える、素晴らしい造形へのまなざしは他に類を見ない。「シカゴ」や「東京」を捉えたシリーズ、そして「桂離宮」、「曼荼羅」、「伊勢神宮」など多数の作品を残した。

PGI GALLERYウェブサイトより

作品制作にあたっては心さんの毎日レビューでアドバイスをいただきながら、試行錯誤の毎日。

この方向でいいのかな? と何度も迷いながら、ワークショップの先輩方による制作のポイントやアドバイス、個別にDMでコメントをもらったり、手厚い応援があったおかげで形になっていきました。

そして、3ヶ月一緒に走った同期の存在が大きかったです。
最初の課題からお互いの作品を見て、「素敵〜」「なるほど〜!」「悔し〜!」など色んな感情になりましたが、みんな一緒に悩んで考えてるんだと思うと、前に進んでいけました。

写真:藪内洋介さんの修了制作より

一歩踏み出してみたことで、こんなにたくさんの学びと経験を獲得できて、また新しい道や目標ができました!!

今は写真館のノウハウを学ぶワークショップで、美容室のお客様に喜んでいただける写真を勉強中ですので、また3ヶ月楽しみたいと思います。


生活や仕事に、写真を役立てられる

のべ100名を超える方にご体験いただいてきた「鈴木心の写真がうまくなっちゃうワークショップ」は、ただいま受講生を募集中。

基礎練習から、修了制作として写真集をつくるカリキュラムのなかで、あなたが写真でしたいことを明確にしながら技術を身につけることができます。

たしかな目的と技術があれば、あなたの写真はもっと活き活きして、もっとたのしくなるでしょう。

10/9(月祝)21:00からは無料のオンライン相談会も。
写真をもっと勉強したいと思いはじめた方、おなやみが漠然としていてもかまいません。どうぞお気軽にご参加ください。

(編集・高橋慈郎、山田友佳里)

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