クリエイティブである、とは。
先日、ワークショップの課題講評でちょっと話題になったこと。
僕はデザイナーとかフォトグラファーのことを「クリエイター」って呼ぶことにとっても抵抗があって、いつも気持ち悪さを感じている。
ご存知英語で呼ぶ「クリエイター」は創造主のことで、世界をつくった人のこと。よく映画である、ラスボス敵なものが、クリエーター。
だから残念ながらこの和製英語は海外では、彼はクリエーターだよ、ってなると、えっ!ってなる。100歩ゆずってアーティストはクリエーターかもしれないけど、アーティストって名前があるわけだから、その場にあるものをアレンジする写真とかデザインは、間違いなく、クリエーターじゃない。
んじゃ、何?といわれれば、平面やるなら、グラフィックデザイナー、ウェブやるなら、ウェブデザイナー、静物撮影なら、スティルフォトグラファー。ひとくくりにはならない。
むかーしむかし、タイでホストになろうとおもっていた大学生のとき、新宿で声をかけられた英会話の先生を論破するべく、教室に招かれて、そんな話をすると!そんなの勿体無い!と言われて、サラリーマンだって、クリエイティヴに仕事できるんです!と言われたのをよーく覚えている。
その人のクリエイティヴとは、想像することだった。
もっと効率よく、エモーショナルに、質をあげていく、それは言われたことだけでは成り立たない、自分の想像によって向上できるものであると。YES!それはそうだね。そんならホストだってそうだろうと、むしろ、ホストこそそんな職業だろうと。
昔蜷川実花さんの現場に見学にいったとき、現場で必要になったお水10本を買いに行くことを自分から進んで申し出た、が、ちょっと待って!と実花さんは一緒にコンビニでいろーんな商品をカゴにいれて、みんなが選ぶ時の楽しさを想像することが楽しいでしょう?それが仕事だよ!と教えてくれた。
ここまでは想像、イマジネーション、そうぞう、違い。
超先鋭料理集団:エル・ブリ。その存在を知ったのは、仕事でだった。こんな本をつくりたい、そんな例えであがったのだ。料理の本なのに、風景とかものとか、ドキュメントとか、いろーんな写真が出てくる。そして料理の写真。なにこれ、、、、食べれるの?美味しいの?全く検討がつかない、みたことない、、、、そんな文中にこんな格言が
私は料理で創造をするのだ(うろ覚え)
無からなにかを生み出す。これが創造主だったはずだ。つまり、いまんところ、なかったものを、生み出したら、それはクリエイト。英会話教室でも、広告業界の所作でもなんでもそう。では写真では?
アート、コマーシャル、まぁそのへんはいろいろある。んだけど、写真館は、死んだ写真しかなかった。衣装をとってるのか?人間を撮っている意識は、撮影者にあるのか?こいつは写真のプロなのか、目を疑うような写真ばかりだった。まだわかけりゃ関係ない、でももし自分が家族を持ったら、いきたい写真館なんてこの世にない。
問題はなんだろう? 価格、品質、接客、全てだ!そんならやってみるか、と。
教育の場になること
最高品質
わかりやすい値段
その上ですべての工程を効率化する
だれでもマネできること(表面的には)
ユーザーに写真で指示される基盤をつくること
そのバリューをもって広告の仕事を引き込める媒体としていくこと
これに何年も何年も費やしてきて、いまの写真館がある。そのどれも、かつてはなかったものである。だからそれは創造せざるを得なかったと言える。
先日写真館にいらっしゃったお客様は、グレー背景に一灯は究極系なんですね、とおっしゃっていた。そう、あらゆるライティングや機材をためした僕からすると、これ以上にソリッドなセッティングはない。だから、いろんなものを試してこれに戻ってくる。みんな。
そんなこんなで、あたらしい写真館像の創造主、といえば、〜と認めざるを得ない時代がやってくるのかもしれない、どうでもいいけど。
そうぞうと、そうぞう。
いつの時代か、こんなワードを自分たちの活動のキャッチコピーにしていた時代があった。あ、いまもか。(株式会社oneでは)
まずは、想像をすることが、
創造の始まりである。
写真は、撮られる人と、みる人を繋げる仕事だから。つねに想像の連続であり、そこには、いままでこうだから、という慣習ではなく、こうやったらどうだろうという提案が必要になる。今までを熟知したうえで、今までになかったものを。いかなる仕事であっても、その領分に足をふみいれたら、それは、クリエイティヴなのである。
どうせ一度の人生なのだから、写真で、クリエイティヴに、遊ぼう(次のワークショップに参加して)。
写真をもっとクリエイティヴに。
初心者も経験者も、自分らしい写真が見つかる「ベーシック」
良い写真って何? どんな写真を参考にすればいい?
カメラを持ち始めた方も、マンネリを感じている方も、良い写真の読み方と撮り方が身につく唯一無二のワークショップ!
仕事でも大活躍!始める人も、極める人も「ライティング」
安価で簡単に手に入るライトから、写真のライティング撮影を始めよう。シンプルな機材だから、原理から理解できて、どんな環境の撮影にも応用できる実践力がつく!
機材の使い方だけでなく、写真の仕事の本質から学べるワークショップです。
まずは書籍から、手にとってみてください。
(写真・文:鈴木心、編集:山田友佳里)