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フイルム写真よ、さようなら。#3 鈴木心の最初で最後の写真集『写真』について

僕の一生ではこんな出版計画があります。
1、作品集:一冊で鈴木心の写真について理解できる本
2、伝心:一冊で写真に必要なコミュニケーションが理解できる本
3、技術:一冊で写真に必要な技術が理解できる本。
4、生き方:一冊で写真家としての生き方が理解できる本

しかしこのうち3つが先日発売した『撮影ノート』で、完結しました。『撮影ノート』は2006年から始めた写真の仕事の技術に関してを網羅する本ですが、08年、写真大学時代の03年から撮影したカラー写真をまとめた本を出版していました。これが1、いわゆる写真集です。

当時自分が思いつめていた「写真にしかできないこと」を片っ端から詰め込んだ作品です。これは、誰にでもできることじゃあない。作家としては、ぬるま湯に浸りきってしまった今の自分がみると、写真と心中する覚悟で、追い込んで、思いつめて作りきった鋭さが痛い。痛すぎる。今の厳しさで見ても一ミリも妥協がない、そんな隅から隅まで、全力の写真集です。

あれから10年。僕はいまだに「写真にしかできないこと」を模索し続けています。デジタル、スマホ、ネットワーク、この10年で写真を取り巻く環境は激変しました。ありがたいことに僕は10年前と変わりました。なぜ?それはこの写真集があったからでしょう。もう写真作品でやれることのほとんどはこの時にやりきってしまったからです。

16年末に自費出版した『写真がうまくなっちゃう7のこと』は作例のない写真の教則本を目指しました。作例があるとどうしても型にハマってしまう撮り方になってしまう。そうではなく、撮られる人、撮る人、そして見る人と感情や気持ちを共有する写真が「良い写真」なのです。

しかし、実は作例はすべてこの『写真』に入っていたのです。僕が仕事で生きながらえてきたのは、この学生時代の写真の撮り方のおかげだったのです。この撮影の仕方は古くならない。流行とは無縁でも普遍的な撮影方法を身につけていたゆえにこうやって今日まで写真を飽きることなく続けてこられているのです。

鈴木心の写真集『写真』刊行10周年を記念して、改めて僕らから販売させていただきます。これも書店じゃなくて、10年たった今の流通方法のおかげです。そして多くの方がこの直販を利用して購入してくださった実績のおかげです。商品の立ちあげを完了しました。

1、作品集:写真
鈴木心の撮った写真について理解できる本

2、伝心:写真がうまくなっちゃう7のこと
写真に必要なコミュニケーションが理解できる本

3、技術:鈴木心の撮影ノート
写真に必要な技術が理解できる本

詳細はこちらよりご覧ください。

引き続き今週来週で、この写真集『写真』にまつわる記事をアップ予定です。ぜひそちらもご参照ください。あ、あとは鈴木心の現在進行形、写真のライブ、写真道場も月末開催予定です。ぜひこちらもご参加ください!


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