自宅で始める自然光物撮りのススメ。写真で「好き」を伝えよう。
自分が好きなものをもっと素敵に撮って、誰かに伝えたい。カメラを持ったらまずやりたいことの一つですよね。
カメラと少しの道具で始められて、SNSやオンラインストアなどでも大活躍する自然光での物撮りのワークショップを初開催。物欲ならぬ、物撮り欲がとまらない! 受講生のやましたえりなさん(@erina_yamashita.photo)によるレポートです。
良い光をつくるには、まず影を読め!
昨年、写うま(鈴木心の写真がうまくなっちゃうワークショップ)のポートレートクラスで初めてカメラについて学び、写真集をつくりました。
修了後もまだまだ知らないことが多く、今度は光の基礎を学びたいと思っていたところ、自然光物撮りのミニワークショップが開催されることに。
以前、心さんが「太陽もひとつのライトだ」と話されていたのが記憶に残っていて興味がわき、さっそく申し込みました。
自分の環境を活かすセッティング
ワークショップは隔週の全2回、オンラインで開催され、前後編のあいだに実習を各々の自宅等でおこないます。予習用動画とワークショップ前編のデモンストレーションを参考に、撮影セットづくり。
最低限準備するのはカメラとトレーシングペーパーとスチレンボードくらい。精度を高くするなら、三脚とテザー撮影環境(PC、テザーケーブル)があるとなおよし。
自宅環境はほんとうにそれぞれなので、窓の大きさ高さ、デスクの高さでも変わります。参加者のみなさんも試行錯誤しながら自分のセッティングを見つけているようでした。
うちはというと、心さんおすすめの方角にはベランダ側の大きな窓しかなく、トレペを使って光をやわらかくするのに一苦労。近所に売っているトレペがA3の100枚入しかなく、大きなトレペにすべくセロハンテープで1枚ずつくっつけて、窓が覆えるくらいの大きさに自作。それを3セットとレースカーテンも使いつつ、影の濃さを見ながら枚数を調整していきました。
撮りたいイメージに合わせて影をつくる
これまでは「見せたいところに光が当たっていればいいだろう」という感覚だったのですが、自然光撮影で大事なのは影の捉え方。被写体をやさしく見せたいのか、かっこよく見せたいのか。その印象は影光と影で決まります。
まずはどう撮りたいのか、お手本を選んだり、ゴールを設定することが重要。それに向かってディフューザー(トレペ)やレフ板(スチレンボード)を使って影をコントロールしていきます。
ワークショップ当日は毎回心さんの実演があり、難しい被写体や参加者の悩みを受けて、リアルタイムでセッティングから撮影までを見せてくれます。「ここでトレペを追加するんだ」「レフ板はこうやって使うんだ」と自分で撮影するときもそれを思い出しながら進めていくことができました。
物を撮るのも人を撮るのもコミュニケーション。
物撮りワークショップで特に印象に残っている心さんの言葉は、「物撮りもコミュニケーションだ」。
まんまるのりんごなんてそうそうないから、そのりんごがおいしそうに見える向きで置くところから始める。
被写体の魅力が一番よく写るには、どこを見せてあげるとその物の魅力が伝わるのか、そもそもその物の好きなところはどこなのかなど、物と「会話」しながら撮影していくと、愛のある、伝わる写真になる。ここが今回、受講して一番感動したところでした。
課題用にスーパーで買ったただのりんごも、何回も撮っているとかわいく見えてきて、まるで自分が育てたりんごを撮っているような感覚に。課題写真を提出したあとは、おいしくいただきました。
基本課題:りんごをやわらかい光で撮る
はじめは共通課題のりんごを自然光で、やわらか〜い影にして撮影するとのこと。
影の位置なんて考えたこともなかったので、影を見ながら机の位置やカメラの位置などのセッティングを決めていくことが、すごくわかりやすかったです。
自由課題:「マイブーム」を4つのバリエーションで
私は着物の帯留を撮影。いくつか持っていますが、そのなかでも大好きな青色の陶器でできたものを選びました。
手のひらにすっぽりと収まる小ささで、厚みもないので角度をつけづらく、どう展開させようか悩んだ末。青色が映える帯と一緒に撮影したり、帯留のきれいな青色が伝わるように、やわらかい光で撮影しました。
心さんからのレビューでは、もっと寄った1枚や実際に付けているカットがあると良かったなぁと。見てもらえることで視野が広がり、イメージも膨らむのでありがたいです。
今回受講してみて、影の位置や影のグラデーションを見ながら光の当たり方や角度を変えていったり、被写体の見せたい部分がより良くみえる構図を探ったりするのは、とても楽しかったです!
追加で「超・自然光物撮りワークショップ」に参加していて、金属や反射するパッケージなど、難易度の高い被写体に挑戦中です! 自然光だから出せる色味もあり、自然光だからいい意味で妥協できるところもあり。引き続き発見と学びを味わいたいと思います。
そして、9月21日から始まる、自然光ポートレートのワークショップも受講するので、光の魔術師になれるよう、落とし込んでいきたいと思います!
カメラ一つ。自然光から始める、ポートレート撮影
自然光撮影のミニワークショップは、ポートレートでも開催します。自然な光と自然な表情で人物撮影を始めたい方、スキルアップしたい方。ぜひご参加ください。
基礎から始めて、3ヶ月で作品がつくれるようになる。
写真の土台づくりから始めて、カメラを使いこなしたい方へ。良質な写真集を参考にしながら、絞り・シャッタースピード・構図などの基礎を身につけて、3ヶ月で写真集づくりまでできるのが「写うま|ベーシック」です。
1分でわかる「写うま」の内容はこちら!
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何から始めようか迷っている方は、まずは相談室へ。無料オンライン開催で、顔出しなしでも大丈夫。まずは写真でやりたいこと、お話しませんか。
(編集・山田友佳里)