写真もアートも、作品づくりは真似からはじめる。
誰かの写真を、真似して撮ってみたことはありますか?
私たちのワークショップでは、誰かの写真を「真似る」ことから作品をつくります。
そんなの簡単? 個性がない?
今回は鈴木心の写真がうまくなっちゃうワークショップに2度目の挑戦をしてくださった吉田勝哉さん( @kollllllloy )のレポートをご紹介します。
誰を真似ればいいんだろう?
私は「写うま」1期生としておよそ1年半前に受講しましたが、その当時の修了制作に納得がいかず、もう一度振り切る覚悟でおかわりとして打席に立つことを決意しました。
読んだ写真集はマン・レイ大先生、鈴木親さん、リネケ・ダイクストラさん、深瀬昌久さん。ぼんやりとウォルフガング・ティルマンスさんも参考にしたいなーと考えつつ、気になる写真家の生い立ちや人柄などマインドマップにまとめていきました。
しかし、どれも偉大すぎて決められない。私ごときが選ぶのはおこがましい気もして、心さんにお告げをもらうと、
「吉田さんは良くも悪くも理性的だから深瀬さんでカッコつけずに振り切る経験をした方がいい」
とのこと。
この一声で、全然考えてなかった深瀬昌久さんに決まりました。
深瀬昌久に、俺はなれない
撮り始めたら、考えすぎてはいけない。構図とかライトとか、そういうのちゃうんやと。
量とバリエーション。自分が面白い絵か、心情を映す何かを直感的に撮るマインドのほうが大事だと想像しました。
が、それだけでうまくいくなら誰も苦労はしないということで、制作の道が始まります。 まずはとっかかりやすい『ブクブク』を。iPhoneが水没しましたが関係ありません。
何に時間かけているのか? 謎すぎるけど集中力が増す感覚。現代の街中で『私景』スタイルはいつ通報されるのか。そんな緊張が数日で消える、えもいわれぬ無敵感を手にしていました。
そんな充実(?)とは裏腹に写真集としての完成度は低く、決定打に欠ける状態が続き、途中は深瀬さんを参考に制作をした経験のある先輩方にアドバイスをいただきました。
ひたすら作って、ひたすら考える
突破口になったこと、うまくいったこと、考えたことなどはたくさんありますが、一言で言えば、「今ある周りの環境をフル活用する」ことに尽きると思います。具体例としては、
毎日写真集を読む。修了制作になっても写真の模写(作家の写真をできるかぎり真似して撮影すること)は継続する
模写+αのエッセンスとして「何を追加したら面白いか」にこだわる
当時のアートや写真表現として何が最新だったか歴史を振り返り、その延長で今なら何ができるか想像する
4x5の大判フィルムカメラをフィルム部(鈴木心写真学校のオンラインサロン内)で使わせてもらった
「写真集作品」としてのゴール設定、流れ、リズム、バリエーション。鑑賞者が飽きないようにするには、どの写真をどこに配置するのがよりよいか
嫁に協力してもらって撮った写真を作品のどこにいれるか(笑)
みたいなことを、撮影→写真を組んでみるというルーチンを回しながら考えていました。
やれることは何でもやってみる
模写〜制作に至るまで、ざっくり1,000枚撮っていました(他の受講生みなさんのほうが多い気がします)。
写真集作品は組み合わせのいいものが撮れていることが全てではないし、なんとなく撮った写真が良いことも案外あるので、とりあえずシャッターを押してみる
模写+面白いこと に徹底的にこだわれば自分らしい写真につながる
前回のワークショップより明らかにバックアップ体制が充実していた。ありがたや〜
オンライン開催なのであとでキャッチアップできたこと
ワークショップの先輩にオンラインミーティングで相談できたこと
とりあえずやってみよう
個人的に好きな心さん語録の中に、
「とりあえず押しときゃ何か映ってるから大丈夫」
があります。これ、めっちゃくちゃ写真撮るの楽にしてくれるパワーワードだと思っています。 サロンにいるといろんなワークショップもあるし、迷いもあると思いますが、この言葉くらい気軽に参加してみるのが吉だと思います。
みなさんよりよい写真ライフを! 私も引き続き楽しみます!
うまくなりたいなら、とりあえずやってみよう
のべ100名を超える方にご体験いただいてきた「鈴木心の写真がうまくなっちゃうワークショップ」は受講生を募集中。
基礎練習から、修了制作として写真集をつくるカリキュラムのなかで、あなたが写真でしたいことを明確にしながら技術を身につけることができます。
たしかな目的と技術があれば、あなたの写真はもっと活き活きして、もっとたのしくなるでしょう。
(編集・高橋慈郎、山田友佳里)