ワン・ピース
広告や雑誌の仕事が皆様の目に触れるのは長くて数週間。それに対して写真館で撮影させて頂いたお写真は皆様の手元にずうっと残ります。お部屋に飾っていただいたり、子供が大きくなってから眺めたり、あるいは故人の代わりとなるかもしれません。
写真館には常連のお客様がたくさんいらっしゃいます。出張写真館のデータによるとほぼ50〜70%のお客様が2回目以上、最終回の空カフェでは全体のお客様の25%は4回目以上という数字になりました。今回はそんな中でお客様から頂いたアルバムをご紹介させていただきます。
福島にお住まいの菅野さんご夫婦。最初の写真館は妊娠中でした。その後無事ご出産し、出産記念の記念写真。お洋服はあえて!?出産前と同じお召し物です。こうやってみるとほんの数ヶ月の経過なのにお子さんがお腹の中か、外かで家族というフォーマットに大きな変化があることが伺えます。
そのあともお子様の成長に合わせて、比較的「お久しぶり」にならない、期間でご来店いただきます。当時福島のいろんなところで写真館を行っていたことも理由ですが、その開催地それぞれのお店やイベントが、出かけ甲斐のある場所だったからこそ、ご足労いただけたことと思います。
できる限りいままでと同じ写真にならないように。いつも同じライティングだからこそ撮影者のバリエーションも試されます。いままでの現場で培ってきた、どうにか違いを生み出す引き出しを開けに開けて、後半にはついに縦構図も登場。そして祈願のおこさんの笑顔も撮影することができました。
商品やキャンペーン告知などのお客様との間接的な関係ではなく、お客様と被写体が直結する写真館を続けてきたからこそ、広告をご覧になる方々の顔を想像しながら仕事をすることができるようになりました。「宝物にします。」時より頂く皆様からのご感想こそが、写真館にとっても「宝物」です。スタッフ一同の原動力になっています。これからも鈴木心写真館はさらなる進化をするべく精進いたします!いつか、出張写真館も、かならず。