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実践することで学ぶ、写真を仕事にするために本当に必要なこと

鈴木心オンラインサロン写真道場は、写真初心者から玄人、プロフォトグラファー、写真館経営者まで写真を軸として交流し、オンラインでもオフラインでも鈴木心より直接レクチャーが受けれるワークショップやイベントが盛りだくさん!今回は「オンライン写真道場#4 にいだ編」で鈴木心賞を受賞した大学生壷田さんの道場参加レポをご紹介致します。


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写真道場にいだ編は,広告写真の仕事を体験してみよう!というテーマで,実際に仁井田本家さんのしぜんしゅ(https://1711.jp/)を撮らせていただくというイベントでした.発表まで試行錯誤の連続で,たくさんの気づきがあったので順を追って書かせていただきます!


1.ラフの作成

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 まずラフを作成するにあたって、被写体のことを知らないと始まらないということでにいだ本家についていろいろ調べました。どんな酒蔵なのか,しぜんしゅの原材料、ロゴのカエルの意味、、、、被写体についての勉強も終わり,さてどんな写真を撮ろうと考えたときに悩んだのは,説明的な写真にするかどうかです.広告写真なので,商品の説明的な写真のほうがいいかなと思いましたが,名前がそもそも「しぜんしゅ」だし、インパクトのある写真撮るのは難しそうだ、という判断であえてしぜんしゅっぽくない写真を目指そうと考えました。

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そんなこんなで決めた撮影テーマは、「しぜん×じんこう」です。しぜんしゅだけど実際に買って飲むまでには瓶詰めされて,車で運ばれて、、、、たくさんの人工物(人)が関わっていて、自然と人工物の循環のなかにしぜんしゅがあるということを表現したいと思いました。
ただ,瓶ってどうやって撮影するんだろう?持っているカメラの限界は?自分はどれだけの撮影技術がある?などなどわからないことだらけだったので、まずは撮影してみることにしました。

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場所は屋外、背景は廃れたブルーシート&降ってくるお米、釣り糸で吊るしたしぜんしゅ。刻々と変化する照明位置(太陽)と風,天気,自分の撮影技術の低さ,カメラの限界に大苦戦し,全然思ったように撮れませんでした。そこでラフに大幅修正を加えて、環境に左右されない室内で、背景を工夫して挑もうと考えました。最終的に作成したラフは撮影テーマである「しぜん×じんこう」=「じゅんかん」「じゅんかん」=「宇宙」と読み替えてラフを作成しました。宇宙から見た地球をしぜんしゅ、星をお米に見立てています。

2.ラフの発表


実際にラフを発表して心さんにいただいたアドバイスは、宇宙の表現をもっと工夫してみてはどうか、にいだ本家はお米にこだわっているので、あまり使わないほうがいいかも、絵としてもっと突き抜けてもいいのでは!といったことでした。また、にいだ本家の女将さんにもラフ発表のコメントをいただきました。発表を通して感じたことは、自分が撮りたい写真と、にいだ本家の皆さんに喜んでもらえる写真とのバランスをどうするかということでした。宇宙に浮かんだしぜんしゅの写真でにいだ本家の皆さんは喜ぶのか、若干の不安を感じながら発表が終わりました。

3.撮影


 ラフ発表で心さんにいただいたアドバイスをもとにラフを練り直して、実際に撮影をはじめました。まず百均で買った遮光ネット(黒いビニールシート)をアイロンがけして真っ直ぐにして、たくさん穴を開けて、後ろからストロボをたいて背景を作って、1時間ほど試行錯誤してみましたが、結局自分の技術と機材と環境では思い描いていた写真は撮れないことに気づきました。同時にもっとにいだ本家のみなさんが喜んでくれそうな写真を撮りたいと思いはじめ軌道修正することを決めました。まずは確実に瓶がきれいに撮れるライティングを真似しようということで、心さんのyoutubeの動画を参考にさせていただきました。



次にどうしようか迷い、とりあえずにいだ本家のロゴにあるカエルと長下がり藤を写真で表現しようということで、観葉植物の葉っぱを拝借して一緒に撮ってみました。緑×緑で絵的にきれいだなと思い、ここで背景を葉っぱでいっぱいにすることをひらめきました.

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もう日が暮れかけていたので,急いで外に出て大学敷地内の葉っぱを採取していると、満開の山茶花(さざんか)の花が目に入りました.これだ!と思い,集めていた葉っぱを手放し花びらを採取.ビニール袋半分くらいまで集めたところで帰宅し,水面に浮かべて撮ってみましたがライティングがうまくいかず断念。どうしたら花と瓶にきれいに光を当てて撮れるかを考えた末,花びらを背景に貼り付けることを考えました。ただ背景に貼り付けるだけだと瓶が浮いて見えるので瓶にも花びらを貼って,霧吹きをかけて、、、いろいろ試した結果、なんとか提出できそうな写真が撮れました.


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4.発表&乾杯


自分の発表よりもみんながどんな写真を撮ったのか、ずっと向き合ってきたしぜんしゅはどんな味なのかが気になりながら発表が始まりました。最初に乾杯があり,冷やしたしぜんしゅを飲んでみると風味豊かで飲みごたえがあり,とても美味しかったです。そして皆さんの発表時間になり,それぞれ異なる機材,環境,考え方で撮った写真はどれも見ていてワクワクしました.尚江さんのしぜんしゅを人と捉えたポートレートっぽい写真
小川さんのセンスと技術が光るしぜんしゅが美しい写真
青木さんの室内で川を作って撮った写真など

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同じモノでもいろんな撮り方や考え方があることを知りました.最後に鈴木心賞の発表があり,僕の写真が鈴木心賞を頂きました.まさか選ばれると思っていなかったので、驚きとこの写真をどこに使っていただけるんだろう…という疑問もありながらとても嬉しい結果でした。


5.感想


 たくさんの気づき,心さんからのアドバイスがあったので,箇条書きでまとめます!



・広告写真=1秒で目に入る写真
・思った以上に自分のできること(できないこと)を自分はわかっていない
・写真を撮ることは,まずは被写体を知ることから
・伝わりやすい写真→絵力が必要
・変数(天気,太陽など)が少ない環境のほうが撮影しやすい
・自分の主張と被写体の主張の着地点を,撮影の中で探していく
・諦めなければいつかどこかにたどり着く
・思考が詰まったら手を動かすと解決策が見えてくる
・自分の世界を信じない!ポートレート=相手の世界を受け入れる


 
今回の写真道場を通して物撮りの面白さ、大変さがとてもわかりました。スマホや街で広告写真を見るとこれはどうやって撮っているんだろうという思考になり、心さんのyoutubeの動画を見返すと、ここで言っていたのはこういうことか!という気づきがたくさんありました。また、撮影を通してモノに関わっている人や環境が見えてきて、写真以外の気づきも多くありました.心さんはじめサロンの皆さん、にいだ本家の皆さん、本当にありがとうございました!
 長い文章を最後まで読んでいただきありがとうございました。僕以外の参加されたみなさんも、それぞれたくさんの試行錯誤があったと思います。アーカイブから見れるので,まだ見ていない方はぜひご覧ください

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諦めず、ご自身なりの表現を求め続けて出来上がった壷田さんからの写真から自然から生まれた香水のように芳醇な香りが感じられました。
機材や技術の話にとどまらず、個々人なりの発想を引き出す鈴木心オンラインサロン写真道場。


その中身はこちらからこちらのnoteをどうぞ

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