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写真館だけど、苦手な記念日。

祝われるのが苦手です。

祝われたら、祝い返さないといけない、という当たり前のはずのことが、できない。
10人に祝われたら、その10人に誕生日を祝えるか?
できない。

だから、お祝いはしないでほしい、とずーっと言い続けています。
その代わりに、お礼をする、と。

今年も、お世話になっているお花屋さんから「お花を贈りたい!」とお申し出いただき、うーん、とおもっていたところ、お母さんに贈ることもできると提案していただき、それじゃ! とお願いしました。

お花を受け取った母は、大喜びし、その心中をメッセージ。お礼をお花屋さんに伝えると、「誕生日はお母様が母になった日のお祝いでもある」と。

そうか、確かに。
自分も父になった日があった。
バレンタイン、クリスマスやハロウィンもきっと本来の目的を失い、ただの消費の機会として、定着してしまったのだろう。

写真館でいうと、七五三も同様だ。
その時期まで生を保てたことを周囲や神様にお礼する機会が、とりあえず着物を着て、写真を撮る機会になってしまった。

自分が生かされていることを、あらためて自覚する機会。
それが誕生日であるとするのであれば、ケーキを贈られるのではなく、みんなに贈る機会であり、なによりも、自分が生を預かった、両親と先祖に、祈る機会であるべきなのだと、43歳にして理解する機会となった。

そんな機会をひっそり用意してくれた、神戸のお花屋さん「おかじゅーる」の店主は神戸での出張写真館とワークショップに来店し、滋賀や広島ではそのホスピタリティを炸裂する、協力な仲間となっている。

あらためて。

今日ここで、こうやって、朝を迎えられている、みなさま、家族、スタッフ、地球、宇宙、その歴史と未来すべてに、ありがとう。
と伝えさせていただきたいと思います。

お誕生日を、ありがとう。

「撮った日が、記念日。」

何かの記念日でも、そうじゃなくても、撮ったその日が記念日になる。
鈴木心写真館はそんな写真館。いつでもお客様をお待ちしています。


本記事は、鈴木心写真学校のオンラインサロンで鈴木心が書きおろしているコラムを一部転載しています。オンラインサロンにご加入いただくとすべての投稿を最新・最速でご覧いただけます。

(編集・高橋慈郎、山田友佳里)

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